▼アウトランダーPHV充電中火災はひょっとしたらトラッキング火災(電化製品のコンセントからの通常電気火災)?
2018/01/03
札幌のPHV充電中の火災について、少し調べてみたのですが、車種は三菱アウトランダーではないでしょうか。ほとんど焼け落ちてしまっているのでわかりにくいのですが、フロントフェンダーを構成する鉄板の形状からは、旧型(MC前の)アウトランダーPHEVに見えます。
ニュースでは「車庫内では家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車の充電中で、コンセント付近から火花が出るのを住人が目撃していた」と報道されているのようです。
原因はコンセント?(通常の電気製品のコンセント火災?)
もしこれが正しいとすると、これは「車両火災」ではなくて、家電製品全てに見られる通常の電気火災(ホコリがコンセント溜まって着火する「トラッキング火災」)の可能性もありそうです。一般に、PHEVやEVは車両とケーブルはいろいろな漏電監視がついているので、こちらが原因の可能性は今のところ低そうです(もちろん調べないと分かりませんが)。
車両火災(あるいは充電器、ケーブル火災)と、通常の電気火災とは明確に区別する必要があります。一般のものに例えるなら、「天ぷらで火災」になったときに、「電気コンロ火災」と称してしまうようなものだからです。
屋外用のコンセントは、このように上にフードがついていて、下向きなのでホコリはつきにくいはずですが、車庫などでホコリが舞う環境だと、静電気でくっつくということもあるかもしれません。また、車両側は抜き差ししますからホコリは取れますが、壁側は(とくに下を向いているので)掃除をしにくく、ホコリがついていても気づかないという盲点もありそうです。
工事をしてもらう専用充電器では、「コンセント」は存在しないことも。
分電盤から工事をして分岐する専用充電器には、この「壁側コンセント」部分はなく、安全性が高いです。車庫などホコリが舞う環境で、家庭用コンセントで充電するのは、メンテナンスとして掃除をしないと、通常よりも電気火災を招く懸念があり危ないような気もします。
なお、改造したり、汎用接続ケーブルを用いると、アース無しでつなぐことができますが、これは避けたほうが良いです。
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