テスラが完全自動運転の動画を公開
2018/01/03
2016年11月18日、テスラは、カリフォルニアの同社工場周辺を完全自動運転する様子を公開しました。これはAP2.0(オートパイロット2.0)と呼ばれるハードウエアを搭載したモデルXによるデモです。
社長のイーロン・マスク氏は、先日
「2018年までに、ロサンゼルスからニューヨークまで指一本触れない完全自動運転を実現してみせる」
と述べましたが、ここまで進んでいるとなると、これは強弁ではなくて、現実のものになる可能性が高いと感じます。
動画の凡例の意味
動画を見るにあたって、動画の下の方にこのような凡例(はんれい)がでていますので、これを説明します。コンピュータが認識した構造物です。
●ROAD SIGNS:道路標識とに認識したものは紫に表示されます。
●ROAD LIGHTS:信号と認識したものは茶色で表示されます。
●IN-PATH OBJECTS:動くものの中で、自分の道のり(path)の上にいる(あるいは横切る)構造と判断したもの(=もっとも重要)は、緑で表示されます。
●OBJECTS:自分の道のりと直接は関連ないと判断した構造物は青で表示します。対向車も青で示します。
●LANE LINES/ROAD FLOW:触れてははならない線(センターラインと対向車側の道路縁の線)は赤で示します。自社側の道路縁と複数車線のときの車線は紫で示します。また道路と認識したところは模様で示します。
●MOTION FLOW:カメラ内を飛んでいく景色(構造)は緑の線で示します(これはサイドカメラビュー)
今回は3つのカメラのみ公開されていることに注意。
テスラの完全自動運転は、合計8個のカメラと一つのレーダー、12個の超音波センサーにより達成されます。今回は、このうち3つのカメラ画像のみが公開されていることに注意しましょう。下記の2,6,7のカメラ画像です。実際には合計21の情報を総合判断しています。
1) 250m監視の遠距離フロントカメラ
2) 150m監視の中距離フロントカメラ
3) 60m監視の近距離フロントカメラ
4,5) 80m監視の近距離フロント側方カメラ
6,7) 100m監視の中距離リア側方カメラ
8,9) 50m監視の近距離リアカメラ
動画は以下をクリックしてください。
なお上記の動画は早回しです。コマ落ちしますが、リアルタイムのものはこちら↓。
動画内で走行するモデルXの速度(マイル表示=Km/hにするには1.6倍する)はまだ遅いです。
また下図のように、側道の2人横並びになった人間をin-path objectと考え停止する(動画該当箇所)などまだ不適応なところもありますが(人間ならすこしセンターラインを反対にはみ出して減速のみで通過するはず)、
このように側道を「並んで」走っている人は注意すべきで、その認知は現時点でできているわけです。これからだんだんと速くなり、動作も適切になることでしょう。
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