▼ 筋損傷 Muscle Injury – DWIBS
2017/04/24
自分が経験した筋損傷、とても貴重でリアルな画像が撮れたので公開!
歩きスマホでぶつかった
最近、ダイエットに取り組んでいて、筋トレや、早足歩行、水泳などに励んでいる。先日の出張の帰りの時もそうで、キャリーバックを引き、リュック型のパソコンバッグを背負いながらも、トレーニングのつもりで全力で歩いていた。家に連絡しようとと思って歩きスマホでメッセージを書いていたら、突然右足がバーンとぶつかった。下の写真のように、歩道から棒が生えていたのに気づかなかったのだ。スマホで歩くと下の方の視界がなかったので分からなかったのだろう。しばらく痛くて動けなかった。やっぱり歩きスマホは危ない。
2日後にMRIで撮影
青タンになるかと思ったら、皮膚の色は変わらず。表面から見ると何事もなかったかのようだ。しかし2日経ってもまだ痛みがあり、足を引きずらないと歩けないので、MRIを撮影してみた。以前、DWIBSが筋損傷に有効だった例を経験していたので、それを確かめる意味と、「これぐらい痛いならこれぐらいの所見」という相場観を、放射線科医として確かめてみたかったからである。
撮影して・・・驚いた。こんなにひどいとは・・・。
大腿四頭筋の中でたぶん最も大きな外側広筋(がいそくこうきん)が損傷してしまっている。筋トレをしてパンパンになっているところに、外力を受けて潰されたので、部分的に破裂を起こしたのだと思う。この撮影で用いたDWIBS法は、がん病巣のスクリーニングや拡がりの判断に用いられているのだが、筋損傷にもかなり有効のようだ。今回は、DWIBSの原法ではなく、すこしmodifyしてあるのだけど、これが役立ったみたい。今後これは研究したいなぁ。
普通の画像では以下の様で、左(STIR画像)では、筋損傷の部位が高信号(白く)描出されている。右(脂肪抑制T1強調画像)では当該部分は高信号(short T1 signal)を示していない。これは、「血腫はない」ことを意味する。とりあえずは安静にしておくしかないかな。
それにしてもせっかく努力して作った筋肉なのに、本当にもったいない (TT) 歩きスマホで全速力、は本当にアホだったなと反省。
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