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放射線科医・MRI専門家の高原太郎個人ブログ

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DWIBS法(ドゥイブス法)ー MRIで癌の発見・経過観察をする方法(解説ページ)

はじめに

2020年までに誰でもどの地域でも受けられるようにという目標を掲げ努力を続けています。DWIBS法については、まず以下の点を押さえてください。

Q & A   

1●どこで受けられますか?

これには、3つのタイプ別に考えてください。

がん患者様であれば、すでに全国のいくつかの施設で行っています。Body DWI研究会で発表をしている信頼できる施設に限り、紹介をいたします。【詳しく】

高画質「無痛MRI乳がんドック」はサービスを開始しました。

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DWIBS(ドゥイブス)法を用いた、無被曝の全身がん検診は、一部の施設で実施しています。上記をクリックしてください。【詳しく】

2●ドゥイブス法はだれがいつ発見したの? 科学的に証明されているの?

・2004年に、私(高原太郎(当時講師))と、今井裕教授(いまい・ゆたか=東海大学医学部 画像診断学教授)らの研究グループが考案しました。【詳しく】

3●ドゥイブス法は、どんなMRI装置でも同じ画質なの?

・いえ、残念ながら歴然とした差があります。保険診療では、MRI検査は全国どこでうけても同じ値段なので、同じと思っていると思いますが、装置により大きく違うのです。【詳しく】

15インチのブラウン管TVと、50インチの4K画質TVぐらい違います。医療関係者には、Body DWI研究会で勉強をしていただいています。

4●1.5テスラ装置のほうが、3テスラ装置よりいいって本当ですか??

・そうなんです。多くの病院が、「当院では最新鋭の3テスラ装置を・・」と書いていますが、DWIBS法により適したものは1.5テスラのほうです。【詳しく】

ほとんどの病院の経営者と医師は「3テスラのほうが高いので、3テスラのほうがいいのだろう」と思っていますが、そうではないのです。

5● 患者からみた特長を詳しく教えてください。

患者さんからみて、ドゥイブス法には、とても優れた点がたくさんあります。
[被曝なし][痛みなし][造影剤なし][事前安静なし][造影CTより安価][糖尿病でも大丈夫]
【詳しく】

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6● どうして広く普及していないのですか

これにはいくつかの原因があるのですが、一番の理由は、マンパワーと、お金の問題です。このドゥイブス法は、造影をしないMRI、つまり「単純MRI」というジャンルになります。いままでの常識では「造影MRI」のほうが、高価な造影剤を使うから、より良い検査でした・・・[詳しく]

7●なぜこんなヘンテコな名前なのですか

申し訳ありません。この方法が開発された時に、「外国人が発音しやすいように」ということが優先されたのです。”ドゥイブス” は、英語圏ではとても発音しやすいのです・・。”DO”というのはポジティブな意味もありますし。両方で発音し易いものが良いのですが、Diffusion(拡散)という言葉を入れる必要があり、どうしても「ド」という言葉が入りました。

余談ですが、私の論文のなかには、「SUSHI」というのもあります。こちらは日本人にも外国人にも一発でわかりますね。

私の思い・・・

私は数年前に父を進行がんで亡くしました。そのときに、だんだんとやせ細っていく父が、造影CTを受けるたびに、なかなか注射針が刺さらず、何度も刺されてしまうのを見て、本当に気の毒になりました。

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私は医師で、かつ小児科勤務をしていた経験があるので、私自身はどんなに細い血管でも刺す技能があります。しかし病院では役割分担があり、すべて自分でやるというのはわがままなことです。担当の研修医にお願いすることは、医学の発展のため、医師の技能の育成のために必要です。そう頭では分かっていても、肉親としては、涙を禁じえませんでした。ある日は造影剤が漏れてしまったこともあり、癌でつらいだけでなく、何日も痛い思いをするのです。

父の場合、経過観察のほとんどはこのDWIBS(ドゥイブス)法で行いましたから、そのときは、ただ寝ているだけで済みました。造影CTは、従来の癌の経過観察での標準方法*では必須です。このため「造影CTを受けない」選択は医学人の一人としてやはりできませんでしたが、DWIBS法でほとんどを代行することにより、必要最小限にできたのは幸いなことでした。以下は父の生前の画像(DWIBS法)です**。

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*(RECIST=レシストクライテリアといいます)
** 医学的にこの画像をみると、抗がん剤を打ったわずか1週間後に効果が現れていることがわかります。腫瘍の大きさはあまり変わっていませんが、薄くなっていることからわかるのです。サイズが小さくなる前に、効果の良し悪しを判定できるのは、実は驚異的なことです。造影CTでは一般に1ヶ月ぐらい立たないと評価ができないとされています。がんの画像診断で有名なFDG-PETでもこのように早期診断できることがわかっています。(しかし、PETは6倍の値段なので、すぐに繰り返し撮影をすることは許されていません。)

 

造影CTを自ら受けた経験のある医師は、そう多くはありません。だから、多くの医師にとって、検査オーダーをするときに造影CTを受けることがどんな気持ちなのかを実体験として想像できないという構造的な問題があります。私は以前満で、胆石を発症し、胆嚢摘出術を受けましたが、その際に2度造影CTを受けました。造影剤が入ると、身体がかっと熱くなります。それは気持ちの良いものでは決してありません。

逆に、「それほどひどいものでもない(そんなに心配しなくても良い)」ともいえます。これは本当です。しかし癌に罹患して、病状が思わしくないときにはどうでしょうか。

健康体の人と、病状が重い人では感じ方が違うはずです。また癌の患者さんは、同じ検査を繰り返し繰り返し受けることになります。医師が検査オーダーするときには「1回で針が刺さる」こととを想定していますが、実際には、何度も刺されたり、ひどいときには漏れたりするのです。嫌になりますよね。つらいですよね。

いま、厚生労働省の発表では、あなたが生涯に癌になる確率は、男性ならなんと62%、女性では45%です。「がんにならずに済もう」という考えが成立しないぐらいの高頻度です。そして、ひとたび癌と診断されたら治療をして完治しても、残念ながらしばらく病気と付き合うことになっても、その後は再発のチェック、治療効果のチェックをしなくてはなりません。そのときに、繰り返し検査の必要がでます。そのときに、まずDWIBS法で検査をしておいて、病気が再燃したときに、造影等を行って精密検査に臨むという様式にできます。

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一般の方へ

●パンフレット 以下の2つを御覧ください。
– DWIBS法とPETとの違いなど(光生会病院資料)

スクリーンショット 2015-08-22 9.28.37 – 最新の画像診断でがん治療がかわる(ドクターズキャリアWebページ)

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より詳しく知りたい方へ

●動画説明 DWIBS法の概要について、30分あまりの動画を公開しました(2016/1/3)
10秒ほどで音声がでます。

DWIBS法
(Diffusion-weighted Whole body Imaging with Background Suppression; 背景抑制広範囲拡散強調画像) ー 科学的エビデンス

  • 2004年に、高原太郎・今井裕(東海大学/画像診断学教授)らによって発表されました(関連論文リストPDF)。
  • 2016年10月現在、最初の論文は877回引用されています(Google Scholar)。これを引用した論文は、1000回の被引用を超えているものが2つあります(リンク1リンク2
  • 被曝のないMRI装置で、30分ぐらいかけて撮影をします(全身の拡散強調画像(DWI))。
  • 安静や注射などの前処置は一切要りません。ただ、寝て撮影するだけです(検査前は食事は控えめに)。
  • がんのスクリーニングや、がんの拡がり診断、経過観察などに使用されています。
  • [NEWS] 前立腺がんの骨転移診断の標準放射線科レポート手法として、MET-RADS-Pと呼ばれる 概念が提唱されました (2016年10月)。

2004年5月3日毎日新聞朝刊一面(全国紙)

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DWIBS法を応用した 全身の末梢神経画像(世界初)が 米国雑誌に掲載されました。

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公開日:
最終更新日:2017/09/30