DWIBS、遂に 乳癌でも本格始動!
2017/04/24
▼今日は古巣の聖マリアンナ医大に行ってきました。ブレストセンターで活躍し、日本の乳癌画像研究で第一人者の印牧先生(僕の左)、骨シンチの岡田先生(その左)、そして小徳先生(左端)とパチリ。
▼印牧義英(かねまき・よしひで)先生は、元婦人科医だそうで、東大・産婦人科の講師としてハーバードでも仕事をして帰任し、不妊治療の最前線にいた 森田豊 君(今は医療コメンテーターとしてTVに毎日出ています)がオーベンだったんだって!これにはびっくりした〜。
▼僕の昔の専門は実は乳癌で、古くは日獨医報*にMR-Mammographyのレビューを書いたなぁ。印牧先生のところは、若干旧式のAchieva 1.5Tなので、Sliding Coil法 [論文 Free Download] ですが、技師さん(昔からMR室にいた佐藤さん!)によって、かなりすばらしい画像がでています**。試みてまだ2週間以内とのことだけれど、臨床からの評価がすこぶる高く、あっという間に予約がいっぱいらしい。ヤッター!
▼今日は骨シンチやCTと比較して初期の有用性を検討しました。まだ10例に満たないのに、棘突起への転移や、治療効果の有無、想定しなかった転移巣の発見など、たくさんのメリットが確認できました。Fusion画像を作成することについても話を進めてくることができました***。
▼来年8月のBodyDWI研究会(当番世話人 信澤宏先生)でまとまった報告をしてもらえますが、これで前立腺癌に加え、乳癌の骨転移検索で大きな成果がでることと思います。26日土曜日には、福田護先生ほか乳腺外科の先生も来てくださり(久しぶりに再会の予定)、研究のキックオフ・ミーティングの予定。涙。
*日獨医報: 高原太郎,中島康雄,福田 護,他:乳癌の画像診断;画像診断各論:MRI.日獨医報 40:78-94,1995
**すばらしい画像:まず、Achieva 1.5T のSliding Coil法でも、実用レベルの画質だったこと。それからもう一つ重要なのは、各Station間のWindow調整がとても良かったこと。これは実は、経験のない人には難しく、頻繁にやりなおしを生じるのです。佐藤さんの作品はすべてreasonableで、さすがでした。やっぱり昔フィルム出力をしていた人は、診断に供するべきWindow Level/Widthのことわかっているんだと感じました。
***Fusion:現時点で最高のパフォーマンスはOsiriXだと思います。さっそくブレストセンターで、iMacのオーダーをしたとのこと。早い!OsiriXはMD版なら、PACSにPushできるので、そのまま臨床に持っていくことができます。
「71 ニュース, 80 DWIBS」カテゴリーの人気記事
DWIBS法による全身DWI撮影の現状〜なぜSTIRが必要なのか
このページは、専門家のための医学的な記述となっております。一般の方で本法(DWI...
骨転移ガイドライン それでも骨転移はDWIで高信号を呈する
骨転移ガイドラインの新版が日本臨床腫瘍学会から発行されました。 &...
焼津文化会館で、無被曝がん検診の市民講座(DWIBS法/ドゥイブス法)
本日は、焼津文化会館で市民講座を担当させていただきました(焼津...
- PREV
- トヨタはいつ決断するのか 〜水素自動車から電気自動車へ
- NEXT
- ▼技師経験をもつ医学生