テスラ車のSoftware upgrade (version 8.0) – 2台前の車を見ることが出来るように/室内加熱防止
2018/01/03
▼自動運転(支援)機能の改善
Software 8.0の改善内容が徐々に明らかになるにつれ、その進化に注目が集まっています。
以下は日本語の記事です。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1021398.html
自動運転(支援)機能は、200項目以上の改良がなされたそうですが、その中でとくに重要なのは、2台前の(死角にある)車の挙動を判断できるようになったということです。なぜこれができるようになったかというと、発信するレーダーに対して返ってくる電波(他車や2台前の車(路面からの反射))を総合判断できるようになったからのようです。
運転席からは、前車が邪魔ですので、2台前の車は死角にあり、見ることはできません(とくに黒いフィルムを張っている場合)。しかし路面反射と他車を経由した反射で、そこにいることが分かるのです。路面反射情報の取得は、レーダーの装着位置が低いことにより可能となっています。車列の全体状況(英語ではFleetといいます。「艦隊」といった意味)を判断できます。
このため、車列の全体状況を判断して、従来より早期に警報を出す(あるいは早期非常ブレーキをする)ことが可能になったようです。
▼室内過熱防止機能(Cabin Overheat Protection)
子供が車内にいて死んでしまうという事故が米国では年間30件起こっているそうです。日本でもそういうニュースを聞きます。先日は、お父さんがうっかり考えごとをしていて保育園にあずけるのを忘れて会社の駐車場に放置してしまい、あろうことか子供が車内に取り残され亡くなったという、大変ショッキングなニュースがありました。パチンコなどを理由に放置するのは言語道断として、優しい気持ちがあっても、事故は起こり得るのですね。どんなに後悔してもしきれないあのニュースは、本当につらい気持ちで読みました。
今回のversion upでは、室内が40度を超えそうなときは自動的にエアコンディションがスタートして、過熱を防ぎます。すでにテスラ車では、持ち主の携帯から、リモートで空調を調整(スタート)できますが、これはうっかりミスを防ぎます。動作温度が高すぎると感じる人もいると思います(フェイルセーフですから、この初期設定は妥当ですが)。しかし動作開始温度も設定できるようです。
個人的には楽器を積んだときに使えるな〜と思いました。
下の写真は、既に実装されているリモコンの空調管理です。あなたがどこにいても(たとえば地球の裏側からでも)開始できます。ただし現状は最長30分で動作を停止するはずで、(普通はそういったニーズはありませんが長時間ONにしたければ)その都度ONにしないとならないです。
こういった機能が、ソフトウエアバージョンアップで、購入した車すべてに反映されます(これをOTA = Over the air アップデートと呼んでいます)。ですから、購入したその日から古くなる一方であるという今までの常識が、テスラでは異なったものになっています。
日本でのダウンロード開始は10月初旬が予定されているそうです。
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