放射線科医・MRI専門家の高原太郎個人ブログ

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インカ帝国と石積み・宇宙人(サントドミンゴ教会(コリンカチャ)、サクサイワマン遺跡)

   

ペルーの話の続きですが、みなさん、インカ文明がものすごく進んでいたことはご存知ですよね。ナスカの地上絵はとくに有名ですね。上空を飛び、感動したので、FBの背景はこれにしています。

スクリーンショット 2016-02-24 1.13.36

インカ帝国の石組みがすごい

もうひとつ、インカ帝国の石組みが信じられない精度・構造であることなどが、特筆すべきことだと思います。

それを目の当たりにして、「これは尋常じゃないぞ」と思いました。

スクリーンショット 2016-02-24 8.53.44(アスキーアートの出典:http://sos12345.blog.fc2.com/blog-entry-54.html

 

どんな風に凄いのか、気づいた点を説明しますね。

まず、下のように、普通ならAのように積みそうなのに、敢えてBのように、故意にずらして積んであるのです(クスコで撮影)。

スクリーンショット 2016-02-24 0.49.20

次に下の写真をみてください(マチュ・ピチュで撮影)。

この観点でみると、さらに接触面の図形が複雑になっていることがわかりますね。L字型になるように組まれていいます。その “L の頂点” は、シャープに尖っているものもありますし、少し丸くなっているものもあります。また、”Lの角度” も90°以上だったり、90°未満だったりしています。こうやってずらしておくと、地震のときに多分構造的に強いのだと思います(ペルーは環太平洋火山帯にあり、日本と同じように地震国)。

なおすべての接触面は、アンビリーバブルなぐらいツルツルです。つまりこの写真の方向から見て、前後の2面は粗面、上下左右の4面の接触面はツルツルになっているのです。Lの形が、手づくり感満載で、規格的で、実にいろんなバリエーションで成っているのに、不思議と石同士がきれいに接合していることに感銘を受けました。

スクリーンショット 2016-02-24 0.49.30

そして・・・それだけではないのです。この写真の右側の石は、一部配列が乖離し、すこしズレを生じていました*。その中を覗いたとき、本当に驚きました。

*このようにずれている部分は、とても例外的です。インカ帝国が反映した15世紀から500年以上経過していますが、その間におそらく大きな地震が何度となく生じているはずです
(たとえば100年に一度としたら5回以上)。にもかかわらず、石積みはありえないぐらい、その基本構造を長期間保っています。

 

接触面の内部をみて感動

これは、その部分を、ステレオ写真になるように、カメラ一を7cm程度左右に平行移動させ、2回撮影したものです。ステレオ視できる人はぜひステレオでご覧ください。

スクリーンショット 2016-02-24 0.49.39

わかります?これ、奥行き方向に微妙に曲がっているんです。実は、どの接触面も、平面で接しているのではなくて、曲面同士で接しているのです。それも、ぴったり、ツルツルで。これはちょっと背筋が寒くなりますね。つまり3次元的にすべて非規格的にして、より強い構造を狙っているように思えるのです。

現代の技術でもこんなことはできないはずです(もしできたとしても、すごく時間がかかる)。曲面同士をぴったりにする方法としては、たとえば天体望遠鏡の反射鏡を手でこすりあわせて作る方法(YouTube)などがありますけど、出来上がりは放物面のようなものであって、「任意の曲面」ではありません。おびただしい数の石の、とても複雑な接触面が、すべて曲がっていて、ぴったり、ツルツル・・・。

 

・・・宇宙人。

 

・・・Extraterrestrial (Extra 外の、terra 地球)。

 

・・・他に考えられないですね。私はそう、感じました。本当に神秘に満ちています。

 

オランダに住んでいたは、ときどき旅先でスケッチをしたのですが、探したらその時のスケッチがでてきたのでコピペします。とくに凸凹な接触面のところを選び、それが全部すべすべでくっついていることに感激して、それを描きました。・・あり得ないです。

スクリーンショット 2016-02-24 0.47.59

一体、インカ帝国の時代にどんな出来ごとがあったのでしょう。遥か昔の彼の地にロマンを感じます。


 

2019/07/15追記

インカ文明とスペイン文明 石組みの違い

古い写真を掘り出してきました。

サント ドミンゴ教会(コリカンチャ/太陽の神殿)

 

これはサントドミンゴ教会(コリンカチャ)の遠景です。下の石組みがインカのもの、そしてその上に、インカを征服したスペインの教会が建てられています。石組みの違いがわかります。

インカの部分を大きく表示するとこのように、精緻な面をもって接していることがわかります。

スペインの部分を大きく表示するとこのように、石と石は石膏で接着されており、明らかにインカの方式が勝ります。

もう一度インカ部分

そしてスペイン部分。

このような違いがあるのは本当に驚きです。

↓この写真は、インカの石組みの一部(壊れてしまった部分)にスペイン文明で継ぎ足されたところのものです。これ一枚だけ撮ってありませいた。
周りとしたがインカ、中央がスペインです。はっきりと違いがわかります。

 

サクサイワマン遺跡

 

↓そのほか、サクサイワマン遺跡という古い遺跡のある広場に連れて行ってもらうことができました。これが絵を描いたところです。

このような立体的なところにも、精緻な石組みがなされています。

↓非常に複雑な接着面をもつ石組み。これを通常想像される方法(たとえば研磨)で作るのは到底ムリのような気がします。八角形のものだけでなく、右上のものは曲線を描いています。L字、台形、、、、唖然としますね。

私が想像するのは、地上に降り立った宇宙人が、腕をさっと上に振ると、そこらにあった石が舞い上がり、お互いにくっつくと、接している面が変形して接着面を作り、次に宇宙人が腕を下ろすと地面にこのようなものができる、というprocedureです。あるいは、特殊な工具を宇宙人がくれたのか・・・。

それ以外にこういった物を作れる気がしません笑

インカ文明はしばらく栄えましたがだんだんと下火になり、そのうちにスペインの兵士が船に乗り渡ってきて征服されることになります。ナスカの図形やこの石組みはどうやってもたらされたのでしょうか。

下の写真は、マチュピチュで撮ったものです。クスコは標高が3400メートルあるので、高山病(頭イタイ)で大変でしたが、マチュピチュは2400メートルぐらいなので息は楽でした。でも当時はこのように割と太っていたのと、日頃トレーニングしていなかったの、であまり動けず、それほど歩き回りませんでした。

体力のある人は後ろの山に登っていました。もう一度訪れてあれに登りたいなぁと思ったりします。

 

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