知ってた？　大学の「単位」ー　時間がバラバラで損得わからず

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http://tarorin.com/opinion/2016/02/education_unit/

今日私は、衝撃の事実を目の当たりにしました。これはすごいことです。

大学の単位・・・例えば卒業までに120単位とらないといけないよ・・というその「単位」の話です。

大学の「単位」は絶対量ではない、という事実

「単位」というのは、基本的なものですから、たとえば、長さの単位1メートルとか、貨幣の単位１円とか、絶対的で変わらないものを想像しますよね。

でも、でもでも。

大学で取得する単位って、そういうものではなかったんです。大学の教員をしていて、このことを知らず本当にびっくりしました！

どんなことが起こっているのか

これがもたらしているややこしさを説明するのに、実際に起こった事実を書くとわかりやすいと思います。

東海大学は　１回90分の授業を、15回受けると、ひとつの授業シリーズが終わります。これで２単位もらえるんです。

でもね、◯◯大学（悪口のつもりではないので名前を伏せます）では、1回90分の授業を、12回受けると、ひとつの授業シリーズが終わります。3回短いのですが、これで取得できる単位が1単位。

うーむ。なんじゃそら。ややこしくてすぐに比較できないじゃないか。

20時間の勉強が必要だとして考えよう。

じゃですね、例えばの話で、何かの科目の授業を「受けたぞ」というために、20時間必要だとしましょう。

ややこしい計算は省いて結果をみてもらうと・・・

• 東海大学は、20時間受講すると、1.78単位になるんです。
• ◯◯大学は、20時間受講すると、1.11単位になるんです。

えっ、じゃあ東海大の方が、単位をたくさん取れて、トクですって？

ちがうんです。まるで逆！

卒業までに2000時間の受講が必要だとして考えよう。

2000時間受講する義務があるなら、100倍にすればいいので、

東海大学は、178単位が「必要」ということになりますね。
でも◯◯大学は、111単位で卒業できちゃう。

じゃあ学生が、どっちがトクって思うと思います？？　それは◯◯大学でしょう。だって111単位で卒業できるんですから。ラクだし、空いている時間にバイトできそうだし。前向きな人なら、空いた時間を有効活用して自分づくりできるように見えるし。

でも実は、受講時間は同じ。だから学生の負担も同じ、空き時間の量も同じなんです。

これがどういうことをもたらしているか。

合同進学説明会、大手進学塾の説明会で「単位」が単純比較されている

もう涙モノなんですけど、合同進学説明会、大手進学塾の説明会などでは「資格取得に必要な単位数」が「直接比較」されている例があるようなんです。

ひゃ～やめてけれ。それじゃぁ東海大学がすごい「ソン」に感じるじゃないですか！「こんなに休みばっかなのに学費高いなぁ」と思っている親だけが「たくさんの単位を教えてくれてトクした」って思うじゃないですか（笑）

学生、東海大学がいくらがんばっても選んでくれないじゃないですか！

もう本当にびっくり。文部科学省しっかりせえよ。「単位」って呼称するのを許すなら絶対値に揃えさせなさい！

・・・って思った今日でした。あーびっくりした。進学説明会の人も知らないんだからこりゃまずいよ。東海大学も単位のデノミとかして、資格取得に必要な単位数をたったの17単位とかにすべき（笑）

その後、詳しい人が教えてくれました、文部科学省からは以下のように指示があるようです。つまり講義については、最大２倍の「見かけ上の単位数の差」が生じるということです。

「1単位の授業時間数は、講義及び演習については15時間から30時間、実験、実習及び実技については30時間から45時間の範囲で定めること。」

2016/2/25追記

さらに詳しいことが分かりました。

• 東海大学工学部・医用生体工学科の単位数 173単位
• いわゆる「養成校」の単位数 124〜135単位

（いずれも、「臨床工学技士」国家試験の受験資格を取るために必要な単位数）

だそうです。皆さん、同じ程度の勉強量がたまたまこういう風に見えているだけですからね。・・それにしても、こんなに違って見えるのですね (^^;)

東海大学の宣伝をすると、ここは「大学」ですから、「物理・電子・情報の教授陣」と、私のような「臨床医学を実体験として分かっている教授陣」（私は小児科医でもありました）が揃っています。だから真面目な話、内容はとても良いです。「豊か」に学べるって言う感じです。

例えば水泳を習うにしても、ゴルフを習うんでも、ルーチンだけのプアなところでも学べるけど（資格はとれるでしょうけど）、いろいろな先生や環境に恵まれているほうが「豊か」に教われるでしょ。東海大ってものすごく広い専門性をカバーしているから、何かを思いついたときに、必ずその道の専門の先生を尋ねることができます。そこの学生だから、そこの教師だから、タダで。

ちなみに、自分が授業をするときは、ギョーカイ用語としての英単語をとても熱心に教えます。それを覚えるのが大変という学生も時々いるのですが、卒後は、めっちゃ感謝されています。これはこういう理由があるからなんですね。そういったことをしっかり教えていま〜す！みなさん、見かけだけで選ぶと損しますよ (^^)

他の先生からは、(1) 授業科目数が多いので、実は多くの知識が得られる　(2) 124~135単位の「minimum」は果たしてトク？ (3) 得られた多くの知識で産業界でも活躍できる、ということをアピールしたら？　との言葉をいただきました。なるほど、ありがとうございますm(_ _)m