お茶飲む時間が無くなる・・CHAdeMOの充電速度が一気に300%に。
2018/01/02
CHAdeMO(チャデモ)の充電速度が一気に300%に、3年後は700%に。
CHAdeMOというのは、電気自動車の充電規格のことで、「お茶でも飲みながら待っている間に充電しよう」という意味が込められているのですが、お茶飲んでいる暇がなくなりそうなんです。
従来の1/3の時間で充電
いままで、1時間あたり50kW(キロワット)を充電できたのですが、新装置では150kWになります。三重県で社会実験が始まりました(リンク)。
ということはですね、今までの1/3で充電できるということです。リーフの普通のものは80%まで充電するのに、30分かかっていたので、これが10分になる訳です。
えっ?まだお茶飲めるって? はい、そうですね。でも、3年後の2020年には、350kW(なんと7倍)になる予定。ということは、30分÷7 なので、えーっと、4分。
4分!
そうです。4分です。ガソリンスタンドでは、実はセルフでさっさとやっても5分ぐらいかかるので、実質的にあまり変わりがなくなるのですね。
3年後
・・・これがわずか3年後の予定だそうです。
「電気自動車は充電時間がかかるからダメ」って言っていたのは誰?
皆さん、つい最近でも、「電気自動車は充電時間がかかるからダメ」って聞いていましたよね。でもね、もしそれが本当だったなら、まさか今年に、突然3倍になるわけないですよね。実は技術的にはとっくに可能だったのです。いわば、ネガティブキャンペーンのようなものでした。
たとえばテスラではすでに「スーパーチャージャー」という超急速充電器があり、これは180kW/h程度の速度で充電できます。実存するのに、なぜか「ダメ」という情報が流れていたということになります。皆さん、このことよ~く覚えておきましょうね。
いま、自動車会社各社は電気自動車(EV; エレクトリック・ビークル)へのシフトを急速に早めています。燃料電池自動車(水素自動車)を推し進めようとしていたトヨタが、EVに公式に参入することを宣言して、この流れが決定的になったと言えます。そうなった以上は、一日も早く超高速仕様のCHAdeMOを普及させないと、欧州規格に負けてしまいますから、この意味でも今回の措置は大きいのです。
もう少し詳しく説明:走行距離換算
これは車格(車重)によって全然異なりますから、だいたいこんな感じという風に覚えていてください。これはテスラのようなフルサイズの車の場合での実際に走行できる距離での試算です。
(今まで)50kW/hの速度で充電 = 10分で40kmぶん。
(今年中)150kW/hの速度で充電 = 10分で120kmぶん。
(3年後)350kW/hの速度で充電 = 10分で280kmぶん。
ちなみに、日本の表示のJC08という規格はひどいもので、本当の距離や燃費を見るにはEPAという米国表示で見ると良いです。ざっくり言って、JC08の表示に6割かけると本当の値になります(新型プリウスPHVなどもすべて6がけで本当の値になります。燃費40km/Lと表示されているなら、本当に走れる燃費は24km/L程度。電動走行可能距離68キロ走行と表示されているなら実際は40キロ走行)。
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