▼水素自動車は完全にアウト?
2018/01/03
今朝 (2016/5/30) の日経新聞のトップニュースはこれです。
タイトルだけ見ると、普及頑張るのかな〜と感じると思いますが、内容を見たら、これは誰でもアウトだと分かるものでした。これはもう「やっているふり」の演出? ではないかと思うぐらいなんです。
今から9年も経った2025年にもなって、水素ステーションが全国に320箇所になることを目標にするんですって。ちなみに今は目標を下回っている*ので、これ以下になる可能性も濃厚。
全国のガソリンスタンド数は3万箇所だから、2025年になっても、ガソリンスタンドの100分の1しかないんです。
皆さんの最寄りのガソリンスタンド、ひとつ、ふたつ、、と思い出してください。運転されている方なら、5つなら思い浮かびますね。でもあと95個は思い浮かばない。それでも100個目の「最寄り」のところまで行かなければ、燃料補給できないということなんです。
あるいはこう考えても良いです。お近くのガソリンスタンドまでの所要時間はどのぐらいですか? 近い人も遠い人もいますが、5〜7分ぐらいですよね。その100分の1の数しかないということは、平均距離は10倍でしょうから、水素ステーションまで行くのに平均で50〜70分かかるわけです。片道ですよ。
「電気自動車は充電に30分かかるけど、水素は3分で補給可能」とか言っていますけど、実は、「2025年、片道50分の旅」(笑)
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それでもって、水素代はガソリン代と同じぐらいかかります。下図は日産においてある、いろいろな車の燃費です。電気自動車200円。ハイブリッド車600円。フツーのガソリン車1000円。水素自動車も1000円。エコカーといっても、燃料費は何にもトクしないんです (><)
今、水素自動車を買って、「将来は水素ステーション増えるかなー」と待っていても、車としての寿命を終えるほどの9年後にやっと320箇所。片道50分。往復110分の、燃料補給のための燃料代が400円。これはあり得ない。
電気自動車の急速充電器は一台500万円。水素ステーションは5億円(50000万円)。その差100倍。同じお金で、たったの1/100しか設置できない。
その上、記事によれば、水素ステーションの維持費は年間5000万円もかかるのだそうです。320箇所で毎年16億円。一体だれが払ってくれるんでしょ。
そして最初に作るだけでも(維持費抜きでも)、共同企業体が100億円を出して、国がウン百億円出して、つまりみなさん納税者が、すべからくお一人1000円ぐらいも払って、それで2025年に320箇所。片道50分。
ただ、水素自動車の販売元であるトヨタ・ホンダは、このまま手をこまねいて待っているだけではないと思います。「工場から出る水素を燃料に使う」というアイデアは良いものなのですから、秘策を期待したいところですね!
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