放射線科医・MRI専門家の高原太郎個人ブログ

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高潮は「地震によらない津波」

      2019/10/13

高潮ときくと、なんとなく、荒天で並が高くて堤防を越えるイメージがありますね。

映像とかでそういう画像が流れます。

高潮は、地震によらない津波

でも本当はそうではなくて、「潮位が高くなって、堤防を超えちゃうよ」という意味なんです。

潮位(ちょうい)というのは海面の高さのことです。

高潮により堤防を越えるということは、ずーっと無限に海水が流れ込んで来ることを意味します。

これは地震の時の津波もそうです。「波が来る」相加効果はあるのですが、それはごく一部で、全体として海面が持ち上がって堤防のレベルを超えているために、ずーっと流れ込んできます。東日本大震災のときに、その映像を見たことがあると思います。

つまり、地震によらない津波、と言い換えることができます。

 

潮が高くなる原因としては、次の2つがあります。

・満潮

これはいわゆる「潮の満ち干き(みちひき)」により生じ、月と太陽が海面を引っ張ることにより生じます。月と太陽の位置が、地球から見て一致する時(新月)、あるいは正反対に位置する時(満月)は、月と太陽が合わせて海面を引っ張るので、満潮時の潮位がさらに高くなります(干潮時の潮位はさらに低くなります。差が大きくなります=大潮)

潮位の変化を示したグラフ。満月のときに振幅が大きく、半月のときに小さいことがわかる。

引用:
https://koppa.ifdef.jp/koppa100/sono6.htm

・気象潮

低気圧が来ると、海面が持ち上げられて高くなります。また台風の風で、奥が狭いV字型の湾に向けて吹き寄せると、さらに海面が高くなります。

2019年台風19号は、予報進路が東京湾に対して吹き寄せるコースをたどっており、また夕方には満潮(さらに満月とほぼ一致しているので、運の悪いことに大潮の満潮)となるので、被害が懸念されています。

台風通過時刻を勘案すると、もっとも被害が大きいのは清水港など、静岡付近ではないかと考えられます。東京湾は、満潮時刻に比べすこし台風の到来が遅くなるので、その分の潮位の現象は期待できるのですが、上記に示す吹き寄せ効果がすごそうなので、やはり危険視されています。

https://tenki.jp/forecaster/aihara_eriko/2019/10/12/6259.html

 

高潮被害が生じると、荒川・江東・墨田には広域の長期の影響がでます。

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