放射線科医・MRI専門家の高原太郎個人ブログ

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▼台風12号のもたらす災害

      2018/07/28

続編(藤原の効果と寒冷渦〜台風12号)

【FBから】

台風12号がめちゃくちゃやばい感じがする。心配で、手元にある中学生のときに勉強した気象の教科書を本棚から出して、伊勢湾台風のこと調べた(この本は最高で、何度も熟読してる)。

伊勢湾台風の(ノーマルな)コースと今回のコース取りは違うけれど、海水温が異常に高いので、いまは985hPaで全然たいしたことないけど、今後急発達する確率が高い。中心気圧を毎日チェックするべき。

▼↓合成図を作成してみると、海水温の最も高い領域と、台風の予想進路が怖いぐらい一致している大変まれな状況

(元図は、正角円錐図法 と 心射円錐図法 を無理やりあわせたので少し誤差がある)

▼↓平年との差を示す図。太平洋近海において、通常よりも1〜2度高い。このことは台風が勢力を落とさずに近づく可能性が高いことを示唆する。

▼コース取りによっては、危険半円側(東側、地図の右側)のほうに風雨による「甚大な」災害を生じる懸念がある。危険半円とは、台風の右側(東側)において、風向きと進行方向が一致するために、高潮などを生じやすいことを意味する。

▼伊勢湾台風は北緯20度線から3日で到達。今回の台風12号も、予想通りなら3日で到達。ただし到達してから減速する可能性が高い。

▼今回の予想コースの中心線をたどった場合、台風12号の上陸予想位置と東京湾の関係は、伊勢湾台風上陸時の位置と伊勢湾の関係(危険半円側)に近くなる。

この間の豪雨でもわかったように、もし東京で洪水が発生したら、30分ぐらいですべてが流されるようになってしまう。だから地下鉄に乗るときも(ときすら)頭に入れてから行動する必要がある。とくに、江戸川・荒川のある東側は大きなリスクがある。

浸水予想図洪水ハザードマップは、河川別になっているので(全体図がなく)とてもわかりにくいが、各自見ておくと良いと思う。

山の手の方だからいいかな〜と渋谷(地名が「谷」であることに注意)をみると・・・

といった具合。かなり広い範囲に浸水の危険性があることがわかる。上野だと・・・

なんだよ全部じゃんという感じである(どうして全体図が無いんだろう、こういった縦割り、すごく不便)。

______________

コースがまだぜんぜん定まらないからどうなるか本当にわからないけど、明日までにいろいろ揃えておくべきだと思う。

さらに今回のコースは、通常が偏西風に流されて北東(右上)に進むのに対し、高気圧の合間を北西(左上)に進むので、日本海側に近づくに連れて速度が遅くなる。つまり、通常はどんどん早くなるのであっという間に過ぎ去るのに対し、長く雨が降り、これが洪水や土砂災害につながる恐れがある。

台風の進路は本当に不確定性が高いので、現時点での心配が杞憂に終わるとよいけれど、十分に心構えをするべきだと思う。

続編(藤原の効果と寒冷渦〜台風12号)

 

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