金星と三日月を上手にiPhoneで撮影する（露出とピントをあわせるには）

2017/01/02 2017/04/24

みなさんこんばんは。今日、2017年1月2日は、金星と三日月が近づいて、とっても良く見えました。これは、まだ暗くなる前の16時46分に、iPhone7で撮影した写真です。iPhoneでこういった写真を撮ろうとすると、ほとんどの場合、露出とピントがうまくいかないのに、良く撮れていますね。

これはたまたま、空が比較的明るいうちに撮影したので、「空」と「金星・三日月」の明るさが大きく違わず、うまく両方に露出が合ったためです。また、空自体がまだ十分明るいので、ピントも無限遠にうまく合ったのです。

しかしこれ以上空が暗くなると、うまくいきません。金星や月はたいてい、露出オーバーになります。

露出やピントは、iOS8から、長押しすることでロックし、次に上下にスライドすることで、調整できるようになりました。この機能は普通の被写体に対しては大変有効に作用します。

しかし、夜空のように、無限遠の暗いところにピントをあわせるのは相変わらず困難で、ピントが行ったり来たりして、ピンぼけになってしまうことを経験されたみなさんも多いことでしょう。露出が合ったなと思うと、ピントがずれちゃう、というのの繰り返しでため息がでますね。

アプリを使うとこんなふうに撮影できる

いくつかのアプリを使うとうまく解決し、下のように自由に撮影できるようになります。

空が暗くなった18時09分（真ん中）でも、きちんと露出とピントの両者が合わせられています。さらに、右端の写真は、わざと露出を（月に対して）オーバーにして撮影し、「暗いところがぼんやり光っている現象（地球照）」も映し出せています！この自由自在さは、iOS8純正ではまだ得られないと思います（もし間違っていたらごめんなさい）。

また、今日は、左上に火星も見えましたが、十分に露出を与ることで、下のように、ある程度星空を撮ることもできます。

手動で露出とピントを与えることができるアプリ

1) FOKUSカメラ

このアプリは、手動モードがあり、露出（シャッタースピードと、ISO感度の両方）、およびピントの両者を手動で合わせることができます。これを用いることにより、三日月のクローズアップでも適正な露出とピンとが合わせられます。

こんなふうに撮影をしました。

2) 夜カメラ (Nightカメラ）

上記のFokusカメラでもかなり良いのですが、この夜カメラは、Low Light Enhance Modeというのがあり、Fokusカメラよりももう少し感度が良くなる印象があります。

以下が撮影をしているときの画面です（使用アプリは Night Camera HD）。

PowerPointで、金星に対する月の相対運動を示す写真を作る

これはPhotoshopなどのほうが、より詳細にコントロールできますが、PowerPointでも、複数の画像を重ねて、上の方の画像をダブルクリックして透過度を上げると、こんなふうに金星の位置を重ねて、月の運動を示すことができます。

月は、30日で左側（東の方へ）に一周しますので、1日(24時間）当たり12度位左へ運動します。月没のときは、日周運動でだんだん右側（西側）に沈んでいきますが、月は他の星よりも少し左にずれながら沈んでいくんですね。1時間あたりに直すと0.5度ですが、月の大きさ（視直径）も0.5度なので、1時間あたり月1個ぶん左へずれます。普通は気づかないのですが、金星のような目印がそばあると、月が左にずれていくのがわかります。観察すると面白いですよ (^^)

（参考） PowerPoint （Mac版）のレイヤー表示（オブジェクトの並べ替え）