川の水位・防災情報ページの見かた
2019/10/13
1) 川の水位情報
川の水位情報は以下で見ることができます。
凡例は以下のとおりです。
左側の「危機管理型水位計」のあるところでは、黄色の観測開始水位になると、クリックしてグラフが表示されるようになります。赤黒い表示は、氾濫していることを示します。 右側の通常水位計は、そのときの水位のみを表示します(グラフは表示されません)
↓ この橋では、堤防の上端を超えていることが示されています。
↓堤防の上端から6センチ上回っている(氾濫している)ことを示しています。
カメラのアイコンのあるところはライブカメラが設置されています。クリックすると、その場所のライブを見ることができます。
2) 川の防災情報
http://www.river.go.jp/kawabou/ipAreaJump.do…#
見かたを示します。上記ページで各都道府県を指定すると、1枚目のような画像になります(これは大分)。
氾濫の可能性を見る
全国マップは以下にあります。
https://k.river.go.jp/?zm=5&clat=35.31736632923788&clon=138.47167968750003&t=0&dobs=1&drvr=1&dtv=1&dtmobs=1&dtmtv=1
△の印は河川で、水位が上昇中(もしくは不変)のところを示します。ほとんどの地点では上昇中であることがわかります。
色の凡例を見てもらうと、赤い矢印は氾濫危険水位であることがわかります。
赤で表示されている宮川橋の三角をクリックすると、下のようになり、ほとんど氾濫寸前になっていることがわかります。(3.0メートルで洪水になるが、2.9メートルまで達している)。
3)ダムの水位と放流状況を見る
△に混じって、図の中には底辺が短い台形のような図形があります。
これはダムの情報を示しています。
これは2019年台風19号のときの様子です。
ダムだけの様子は、以下のリンクで見ることができます。
(http://www.river.go.jp/kawabou/ipDamhoMap.do?areaCd=83&gamenId=01-0601&fldCtlParty=no)
いま高知県の豪雨のときの大渡ダムをクリックしてみます。
そうすると次の図のようになります。なれないとわかりにくいと思いますが、右側にある凡例をよく見てください。5つの線を理解する必要があります。
ダムが耐えてくれているとき(緑と黒・青の点線の関係)
- 緑の線(流入量)
- 青色の点線 (洪水貯留操作開始流量)
- 黒の線(流出量)
の関係に注目してください。
緑の線(流入量)が基準(青の点線)を超えたので、ダムに貯留をはじめました。
このため流出量(黒)がそこから増えていない
ことを示しています。
ダムが耐えてくれているわけです。
ダムが耐えられなくなるとき(青と黄色■の線の関係)
- 濃い青の線(貯水量)
- 黄色(■)の点線(以上洪水時防災操作開始位置)に注目してください。
別のダムの図を示します。
降水量が増えて、急に緑の線(流入量)が上昇しています。
それに伴って、貯水量がわずかに増えてきていますね。
まだ余裕がありますが、貯水量が増えて、黄色の点線に近づくと、ダムは限界まで貯水しまったことになります。
これを超えるとタムが決壊するので、もう、みんなのために貯留することはできません。
許可がでると、ダムの水門を開け、流入量すべての放流を始めます。
このとき下流では急に水位が増すことになります。
以前の玄倉川の中洲での多くの人の死亡はこれによりもたらされましたが、これはどうしようもないので、その前に避難が必要です。
「56 気象」カテゴリーの人気記事
荒川決壊の際の洪水について
今回の2019年台風19号では大雨となり、河川の氾濫の可能性ああります。 河川...
台風予報の伝え方を見直すべきだ(3)川の水位とダム
2019年19号台風(Hagibis)は、雨台風だったと言える。各地で観測史上最...
台風予報の伝え方を見直すべきだ(2)風速表示
いつも皆感じていると思うが、気象庁の「暴風域」の発表はめちゃくちゃ誇大だ。オオカ...