BMW i3 長距離試乗レポート その4
2017/04/24
3. ワインディングではどうか
高速道路と違って、ワインディングはこ〜れは面白い。超・楽しい。
僕は素人の元走り屋で、「ハンドリングの何たるか」については大したことは話せませんが、これはとても新しい感じがします。
BMW i3のレイアウトは、今までのエンジン車だったら、「RR」ですよね。リアエンジン・リアドライブ。もしモーターを小文字のrでつけるとしたら、エクステンダー付きはrRR(リアモーター・リアエンジン・リアドライブ)で、普通のi3は、rR(リアモーター・リアドライブ)です。
難しいことは置いておいて、リアドライブですから、たとえばコーナリング中にアクセルを強く踏めば、リアがブレイクして外にはみ出す(オーバーステア)になり、いわゆる「パワーオーバーステア」が車好き素人さん的には楽しめることになりますね。
本当の4輪ドリフトとか、ブレーキングできっかけを作ってドリフトに持ち込むのにはかなり練習が必要だけど、もしあなたの運転しているクルマがハイパワー車だったら、「コーナリング中にアクセル踏んですこしリアを出し、そこにちょっとカウンターを当てて修正する」っていうの、わりと初心者でも楽しめますよね。それを期待したんです。
しか〜し、このクルマはむしろFF車の持っているような「タックイン*」的挙動を楽しめるんです。むしろそれで走っていく感じ。そしてコーナリングスピードはかなり速いです。ものすごく回頭性が良くて小気味良い。これこそBMW。「駆け抜ける喜び」に満ちていますよ。どうしてなのかな〜。
リアのトルクがとても大きいし、トルク変動も瞬間的にできるから、ちょこっとDSC(ESP)をうまく作動させてやると、クルマの向きがすっと変わるからなんでしょうか。
いずれにしても結果として、素人でもかなり楽しく運転できて、しかも安全(外にふくらむことがない)にできています。アクセル・ディセルペダルを踏んだり話したりしながら、すいすい行けちゃいますよ!
タックイン(Wiki):前輪駆動(FF)方式の自動車において、旋回中にエンジンの出力を絞る(スロットルを閉じる)とハンドルを切っている方向に急激に切れ込む現象をいう。コーナーへ進入した後でスピードが出すぎていることに気付き、アクセルペダルを戻すような場面で発生することがある。前輪駆動方式特有の特性のひとつで、初期の前輪駆動方式の自動車で発生しやすかった。
Birds twitter. Rather than exhaust note.
そしてそして・・。みなさん、「電気自動車なんて、エグゾーストノート聞こえないからつまんないよっ」て、思いますね (^^) 僕もその気持ちよく分かります。それ聞くと気分高揚しますし。
でもね、もしエグゾーストノートが聞こえなかったら、どうなると思います?
・・・代わりに、小鳥のさえずり(Twitter)も聞きながらコーナリングできるんです!
↑まさにこれでございます!
これは、本当に新しい経験。よく考えると、エグゾーストノートは、関係ない人(や動物くん)にはうるさいだけです。おまけに、運転者はほとんど意識しませんけど、クルマが颯爽と過ぎ去った後、そこに残された人はとても嫌〜な臭いを嗅ぐことになります。
「ゼロ・エミッション」って聞くと、CO2を出さないことだとほとんどの人が思っているけれど、実は、ゼロNOx(窒素酸化物)とか、ゼロ「臭い」とかのほうが、我々が「感じられるメリット」なんですね。
小鳥のさえずり+コーナリング、興味ある人はぜひ体験してみてください (^^)
(つづく)
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