電気自動車は変速しない・・(から最高にスムース)
自動車を購入するとき、「◯速AT」という部分を見ます。
「◯速AT」の「◯速」は、変速機の数を表しています。
ATはオートマチック・トランスミッション(自動変速機)の略で、「エーティ」とか、「オートマ」とか呼びます。
7速ATは、「ななそくエーティ」「ななそくオートマ」といった感じに言うのですね。「7AT」と書いたりもします。
最初期のオートマは、3速のもありましたが、段々と多段化が進んで、7速、8速、9速などというものもあります。
変速機の数が多いほど高級
多段変速になればなるほど、隣のギアとの違いを少なくできるので、変速ショックがなくスムースですし、また適正な回転数で走れるので燃費にも有利になります。
しかしコストはかかります。
ですから、「高級車になればなるほど変速数が多い」のが常識でした。
電気自動車には変速装置がない
電気自動車(EV)に変速装置を積むことはできるのですが、エンジンが力を発揮できるのが1500〜5000回転ぐらいなのに対し、モーターは、0〜20000回転ぐらいまで使うことができますし、高回転になっても、円運動をしているだけなので、あまりうるさくなりません。
ですから、変速装置なしで成立するのです。
「変速しない」ということは、変速ショックはありません。グラフにするとこんな感じです。
多くすれば高級→ないほうが高級 というパラダイムシフト
つまりいままでは、変速装置の数を多くするほうが高級だったのですが、電気自動車では変速の必要そのものがないので、最高に高級、ということになります。
実際乗ってみると、変速がないことの究極のメリットに気づきます。とにかくタイムラグがないのです。
「そんなこと感じない」という人も、実は、エンジンのその特性に自分が合わせていることに慣れて感じなくなっているだけなのです。自分たちが重力を普通感じないのと同じことです。
変速があるということはタイムラグや、切り替えに伴う摩耗やエネルギーのロスがあるということなので、これがないことは究極の高級、ということにもなります。
変速機を作っている会社が困惑するのも分かりますね。
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